macOS High Sierraが発表
Appleは現地時間2017年06月05日行ったWWDC 2017で、次期macOS
「macOS High Sierra」を発表しました。正式版は今秋無料で公開される予定
です。以下は新機能と変更点のまとめです。
- ファイルシステムが「Apple File System(APFS)」に変更
- 動画圧縮規格「HEVC(H.265)」に対応
- グラフィックスAPIのMetalがMetal 2へとアップデート
- 「HTC Vive VRヘッドセット」などでVRアプリが楽しめるように
- 写真アプリの編集機能の強化
- 改善された二言語入力
- Safariにオートプレイブロッキング機能、インテリジェント・トラッキング
防止機能が追加
- iCloudのストレージプランを家族で分けられる機能を追加
この他に気になる変更点として「High Sierra」は32-bitアプリをサポートする
最後のOSになり、2018年1月からMac App Storeに登録する新しいアプリの
64-bit化が必須に、2018年6月以降はアップデートにも適用されるそうです。
すでにApple公式サイトで「macOS High Sierra」の新機能を解説した
プレビューサイトが公開されています。
macOS High Sierraは以下の機種で動作可能です。
- Late 2009以降のMacBook、iMac
- 2010年以降のMacBook Air、MacBook Pro、Mac mini、Mac Pro
Apple IDの2ファクタ認証について
Appleは、2017年6月15日以降、Microsoft Outlook、Mozilla Thunderbirdなど
の他社製App、Apple製ではないメール、連絡先、カレンダーのサービスから
iCloudデータにアクセスするには、App用のパスワードが必要になると通知
しています。App用パスワードを作成するには、Apple IDの2ファクタ認証を
有効にして、以下の手順を実行します。
- Apple IDのアカウントページにサインインします。
- 「セキュリティ」セクションで、「App用パスワード」の下の
「パスワードを生成」をクリックします。
- 画面に表示される手順を実行します。
App用パスワードを作成したら、いつも通りAppのパスワード欄に
そのパスワードを入力またはペーストします。
App用パスワードの詳しい説明は以下のサイトに掲載されています。
2ファクタ認証は、Apple IDの認証を二重化することでセキュリティを強化し、
パスワードが他人に漏れても、本人以外はアカウントにアクセスできないよう
にする認証方式です。Googleアカウントの「2段階認証」と同様のものです。
2ファクタ認証のシステム条件は、
- iOS 9以降を搭載したiPhone、iPad、またはiPod touch
- OS X El Capitan以降および iTunes 12.3以降を搭載したMac
- watchOS 2以降を搭載したApple Watch
- tvOS以降を搭載したApple TV (第 4 世代)
- iCloud for Windows 5およびiTunes 12.3.3以降を搭載したWindows
さらに、有効なクレジットカードをアカウントに登録しておくこともお勧め
しています。この情報は、パスワードを忘れた場合のご本人様確認時に提示
いただく可能性があります。
2ファクタ認証のシステム条件は以下のサイトに掲載されています。
Apple IDの2ファクタ認証の設定方法
- iOS 10.3以降をお使いの場合は、以下の手順を実行。
「設定」>「[ユーザ名]」>「パスワードとセキュリティ」の順に選択します。
「2ファクタ認証を設定」をタップします。
「続ける」をタップします。
サインイン時に確認コードを受け取りたい電話番号を入力します。コードを
テキストメッセージまたは電話で受け取るようにしておけます。
「次へ」をタップすると、指定した電話番号にAppleから確認コードが
届きます。その確認コードを入力し、電話番号の確認作業を済ませると、
2ファクタ認証が有効になります。
Apple メニュー >「システム環境設定」>「iCloud」>「アカウントの詳細」
の順に選択します。
「セキュリティ」をクリックします。
「2 ファクタ認証を設定」をクリックします。
iOS 10.3およびmacOS 10.12.4以降で作成した一部のApple IDは、デフォルト
で2ファクタ認証で保護されています。その場合は、2ファクタ認証がすでに
オンの状態で表示されます。
Apple IDの2ファクタ認証の設定方法は以下のサイトに掲載されています。
macOS 10.12.4で新しい再インストールオプションが追加
2017年03月27日にmacOS 10.12.4 Sierraがリリースされました。
同日公開された「How to reinstall macOS」によると
macOS 10.12.4には新しいMac起動時のキーコンビネーション
「Shift-Option-Command-R」が追加されました。
- 「Shift-Option-Command-R」
macOS 10.12.4以降をインストールしたMacで利用でき、Macに付属していた
macOS、それに最も近いバージョンのmacOSを再インストールします。
その他のMac起動時のキーコンビネーション(macOS 10.12.4以降)
- 「Command-R」
Macに最後にインストールされていたバージョンのmacOSを再インストールする。
macOSは最新のバージョンにアップグレードされない。
- 「Option-Command-R」
インターネット経由でMacと互換性のある最新のmacOSを再インストールする。
macOSが最新のバージョンにアップグレードされる。
Chrome用拡張機能「はてなのお知らせ」
「はてなのお知らせ」は、Google Chromeではてなの各サービスからの
お知らせ通知を受けることができるようになる拡張機能です。
お知らせは
- 自分のブログやブックマークコメントにスターが付いた時
- はてなブックマークで他のユーザーにお気に入りされた時
- 今月のPVが切りのいい数字になった時
- コメントが書かれた時など
に届きます。
「はてなのお知らせ」をインストールするとはてなのお知らせに未読がある場合、
拡張アイコンに未読のお知らせの数が表示されます。また新しいお知らせが
届いた場合、Chromeのデスクトップ通知で表示されます。拡張アイコンを
クリックすることで、お知らせ一覧が表示されます。未読のお知らせについては、
背景色が黄色で表示されます。
本アプリを使用するためには、はてなIDが必要です。
「はてなのお知らせ」はGoogle Chrome版のみで、safari版とFirefox版は
ありません。
Appleの新しいファイルシステムAPFSについて
アップルは2016年6月13日に開催されたWorldwide Developers Conference 2016
にて、新しいファイルシステム「Apple File System(APFS)」を発表しました。
APFSは現在のアップル製品で使われているファイルシステム「HFS Plus」の
後継となるファイルシステムでmacOS、iOS 、watchOS、tvOSで利用できる
ファイルシステムです。APFSからの新機能はFlash StorageやSSD最適化、
64bit i-node番号のサポート(HFS Plusは32bit)、マルチスレッド対応
(HFS Plusはシングルスレッド)、暗号化機能、スナップショット、
ファイルとディレクトリのクローニング、Space Sharing(複数ファイル
システムの空き領域共有)、クラッシュ保護などです。
現在、2017年の導入を目指して開発中のAPFSですが、macOS 10.12.2 Sierra
beta 5にはAPFSのプレリリース版が同梱されていて、diskutilコマンドを使って
利用することが可能になっています。
ちなみにHFS Plusは30年以上前のフロッピーディスク時代に作られた「HFS」
の改良版です。
macOS 10.12.2 SierraのPDF問題について
macOS 10.12.2 Sierraの「プレビューアプリ」でPDFを編集するとOCRレイヤーが
破壊される、画像が黒塗りで表示される、ディスプレイの表示が乱れる、アプリが
クラッシュするなどの不具合が発生しています。AppleはmacOSとiOSのPDFKit
フレームワークを統合中(WIP:Work-In-Progress)で、その作業が完全に終了して
いないことが原因のようです。TidBitsによると「プレビューアプリ」以外にも
PDFKitを利用しているアプリ「DEVONthink」などにも影響があるみたいです。
対策として
ないことが確認されているサードパーティ製アプリで行う。
この問題はAppleが修正してくれるのを待つしかなさそうです。
macOS 10.12.2 Sierraでcsrutilがアップデート
12月14日にリリースされたmacOS 10.12.2 SierraでSIP(通称Rootless)、
SIP用コマンド「csrutil」がアップデートされていました。
今回のアップデートでSIPを有効する場合に限りMacをリカバリーモードで
起動しなくても、csrutilコマンドでSIPをクリアして再起動すればSIPを
再有効化することができるようになりました。以下はそのコマンドです。
sudo csrutil clear
root権限が必要ですけど、以前の仕様よりちょっとだけ作業時間を短縮する
ことができます。
以下のサイトに掲載されています。
System Integrity Protection (SIP) changes in macOS Sierra 10.12.2onemoreadmin.wordpress.com